光量子工学研究センター 中性子ビーム技術開発チームの大竹 淑恵 チームリーダー、髙村 正人 客員研究員、若林 泰生 研究員、池田 裕二郎 客員主管研究員らのグループが第7回インフラメンテナンス大賞 国土交通大臣賞を受賞しました。
インフラメンテナンス大賞は、日本国内における社会資本のメンテナンスに係る優れた取組や技術開発を表彰し、好事例として広く紹介することにより、日本のインフラメンテナンスに関わる事業者、団体、研究者等の取組を促進し、メンテナンス産業の活性化を図るとともに、インフラメンテナンスの理念の普及を図ることを目的として授与されるものです。
大竹チームリーダーらは、国内外の道路橋における既存の塩害対策では事後保全対策が一般的である中、今後は維持管理費の抑制に向けた予防保全対策への転換が求められることから、中性子技術を活用したコンクリート構造物の塩分濃度を非破壊で、現場にて塩分濃度を確認できるボータブルな検査装置を開発したことが評価され、受賞に至りました。
受賞研究テーマ
中性子によるコンクリート塩分濃度非破壊検査の技術研究開発
コメント
岸田首相は「これからは、インフラ予防保全がますます重要となります」と強調されました。『予防保全』を実現するには、構造物を傷つける従来の「破壊計測」ではなく、傷つけない『非破壊計測』技術の実用化が最重要課題です。
今回「中性子によるコンクリート塩分濃度非破壊検査の技術開発」が国土交通大臣賞を受賞させていただいたことにより、さらにインフラ現場での中性子利用の加速が期待されています。
私どもは、中性子線の非破壊計測技術のさらなる高度化開発を内閣府プロジェクト(BRIDGEやSIP)を通して進めてまいります。皆様のご支援ご協力に感謝すると同時に、今後ともさらなるご指導をお願いします。
表彰式の様子