2025年8月14日
理化学研究所
松岡 聡 センター長が「The Public Service Medal(The Singapore National Day Awards 2025)」を受章

松岡 聡 センター長(計算科学研究センター)がThe Singapore National Day Awards 2025において、「The Public Service Medal (Friends of Singapore)」を受章することが決定しました。
The Singapore National Day Awardsはシンガポールに対するさまざまな功績と奉仕を称えるもので、「The Public Service Medal (Friends of Singapore)」は、特に芸術、科学、ビジネス等で功績を残した個人に授与されるものです。日本人の受章は4人目、科学分野では初めての受章となります。
松岡 センター長は、2013年からNational Supercomputing Centre (NSCC) Singaporeの主要な戦略アドバイザーを務め、現在も運営委員会メンバーとして活躍しています。過去10年間にわたり、同国のHigh Performance Computing(HPC)の進化を牽引し、グローバルなHPCコミュニティにおけるシンガポールの地位向上に重要な役割を果たしてきました。
さらに、スーパーコンピュータ「富岳」をはじめとするHPC、AI、量子コンピューティングにおける日本とシンガポールの協力関係の推進を担い、同国のHPC分野における卓越した貢献が評価されて受章となりました。
なお、本年はシンガポール建国60周年という節目の年であり、授章式は11月、同国大統領によって行われる予定です。
受章者のコメント
この度、シンガポール共和国大統領よりPublic Service Medal- Friend of Singapore「公共サービスメダル -シンガポールの友人」という大変栄誉ある賞を賜り、心より光栄に存じます。シンガポールの60周年目の建国記念日という記念すべき日に、このような栄誉を授かりましたことを、大変感慨深く、身の引き締まる思いでおります。日本人としては4人目、また、研究・学術界からは初めての受章となると伺い、その栄誉の重さに改めて粛然としております。この度の栄誉は、かつて天皇陛下より紫綬褒章を賜りました際の栄誉と同様に、私の胸に深く刻まれるものです。これらの栄誉は、私個人の功績によるものではなく、多くの方々のご尽力の賜物であると深く感じております。
この度の受章は、シンガポールと日本の間にある、実り多き素晴らしい協力関係の証左であると確信しております。私のこれまでの貢献は、シンガポール国立スーパーコンピュータセンター(NSCC)および科学技術研究庁(A*STAR)の優秀な皆様、そして私どもが率いる理化学研究所計算科学研究センター(R-CCS)のメンバーの献身的かつ揺るぎないご支援と協力の精神なくしては、決して成し遂げられませんでした。私は、私たちが共有するビジョンと、共に成し遂げた素晴らしい科学的成果を代表しているに過ぎません。皆様の情熱と献身こそが、真の違いを生み出したのであり、お一人お一人に心からの感謝を捧げます。
私たちの協力関係は、高性能コンピューティングと科学研究のフロンティアを押し広げただけでなく、両国間に友好と相互尊重の強固な架け橋を築き上げました。2026年に日本とシンガポールの外交関係樹立60周年を迎えるにあたり、この度の受賞が、私たちの永続的なパートナーシップと、イノベーションと発見によって拓かれる未来への共通のコミットメントの輝かしい象徴となることを願っております。私は、これまで以上に、私たちの共同作業を継続し、可能性の限界を押し広げ、両国、そして世界の繁栄に貢献していく所存です。シンガポールの皆様、この度は誠にありがとうございました。