明治大学商学部 水野誠教授らの研究グループ(理化学研究所数理創造プログラム 青山秀明客員主管研究員等)が経済物理学から生まれた新手法をマーケティングデータに適用する方法を開発しました。
多くのブランドが多くの新たな手段を用いて激しく競争する今日、マーケティングにおいて多数の時系列データの間にある時間的な先行と遅れを伴う共動パタンを見出すことはきわめて重要です。しかし、膨大なデータが収集される一方で、その分析に用いられている手法には種々の限界があります。本研究は、経済物理学で開発された複素ヒルベルト主成分分析という多次元時系列データの分析手法を適用し、さらにホッジ分解に基づく同期ネットワークを描く手法を提案します。この手法を日本国内のビール市場のデータに適用したところ、どのような変数が購買に先行あるいは遅行するのか、企業間やブランド(銘柄)間にどのような同期関係があるのかが解明されました。この手法はマーケティングデータに限らず、変数間の関係について確立された知識は無いが、膨大なデータの蓄積がある領域には、広範に適用可能です。
詳細は明治大学のホームページをご覧ください。
報道担当
理化学研究所 広報室 報道担当
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