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2021年3月23日

岡山大学
筑波大学
理化学研究所

光化学系IIの立体構造をクライオ電顕で高精度に決定

-生体内環境に近い状態での分子構造決定に光明-

岡山大学異分野基礎科学研究所の加藤公児特任准教授、中島芳樹特任助教、秋田総理准教授、沈建仁教授、筑波大学の宮崎直幸助教、理化学研究所の濵口祐研究員、米倉功治グループディレクター(東北大学 多元物質科学研究所を兼任)らの共同研究グループは、クライオ電子顕微鏡を用いて、シアノバクテリア由来光化学系IIの構造を1.95Å(1Å=1×10–10m)の解像度で高精度に決定しました。得られた構造は、クライオ電顕観察の際に照射される電子線により、損傷を受けていました。そこで注意深く電子線量を調節することで、損傷を大幅に減少させ、且つ高精度を保った構造が得られました。この構造はX線結晶構造解析で解析されたものと類似していましたが、より生体内に近い状態を反映する特徴を持っていました。本研究成果は、日本時間3月22日(月)19:00(英国時間:22日10:00)、英国の科学雑誌「Communications Biology」に掲載されます。

この研究成果は、クライオ電顕観察の際に用いられる通常の電子線量ではタンパク質に損傷を与えており、損傷を回避するためには電子線量をどのぐらい減少させる必要があるかを決定するための指標となります。

詳細は岡山大学のホームページをご覧ください。

報道担当

理化学研究所 広報室 報道担当
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