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2021年7月9日

京都大学
理化学研究所
東京医科歯科大学
東京大学
日本医療研究開発機構

クローン性造血の臨床予後への影響を解明

-遺伝子変異とコピー数異常の統合的な知見-

血液がんの前がん病変であるクローン性造血は、血液がんのみならず心血管疾患のリスク上昇とも関連し、近年注目が集まっています。過去の研究で、クローン性造血は遺伝子変異とコピー数異常(Copy number alterations: CNA)という2種類のゲノム異常で引き起こされることが報告されました。しかし、両方の異常を同時に調べた研究は存在しないため、その関係性はよく分かっていませんでした。

今回、京都大学大学院医学研究科・腫瘍生物学講座 小川誠司 教授(兼:京都大学高等研究院ヒト生物学高等研究拠点(ASHBi)主任研究者)、佐伯龍之介 同博士課程学生、理化学研究所・生命医科学研究センター・基盤技術開発研究チーム 桃沢幸秀 チームリーダー、東京大学医科学研究所・人癌病因遺伝子分野 村上善則 教授、東京医科歯科大学M&Dデータ科学センター 宮野悟 センター長(東京大学名誉教授)らを中心とする研究チームは、バイオバンク・ジャパン(BBJ)に登録された約1万人の被験者についてクローン性造血の統合解析を実施しました。その結果、(1) クローン性造血では遺伝子変異とCNAが高頻度に共存すること、(2) 両者が共存すると血液腫瘍・心血管疾患のリスクが有意に上昇すること、などを解明しました。今回の研究結果は、クローン性造血に基づく予後予測の重要な指標となる事が期待されます。

詳細は京都大学のホームページをご覧ください。

報道担当

理化学研究所 広報室 報道担当
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