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2022年10月19日

理化学研究所

加速器実験によるr過程の同位体比の再現に成功

-宇宙初期と太陽系のバリウムは中性子星合体が起源か?-

理化学研究所(理研)仁科加速器科学研究センターRI物理研究室のヴィ・ホー・ホアン特別研究員、西村俊二先任研究員、櫻井博儀室長らのBRIKEN(ビーリケン)プロジェクト[1]に参加するBRIKEN国際共同研究グループは、理研の重イオン加速器施設「RIビームファクトリー(RIBF)[2]」を利用し、銀(原子番号47)からスズ(原子番号50)までの非常に中性子過剰な20種の放射性同位元素(RI)[3]遅発中性子放出確率[4]の測定に成功しました。このうち、8種の同位体(銀-130・-131、カドミウム-133・-134、インジウム-135・-136、スズ-138・-139)は世界初の測定です。

本研究成果は、宇宙初期と太陽系の重元素(鉄:原子番号26よりも重い元素)の起源の解明に新たな道筋を与えると期待できます。

速い中性子捕獲過程(r過程)[5]の起源は謎に包まれており、重力崩壊型超新星爆発[6]連星中性子星合体[7]などがr過程の起源の候補とされています。宇宙初期の金属欠乏星[8]には、1回だけのr過程で合成された純粋な重元素成分を持つものがあると考えられており、これらの陽子数、中性子数の違い、つまり原子番号、同位体比がr過程の起源を解く鍵とされています。

今回、BRIKEN国際共同研究グループはEURICA(ユーリカ)プロジェクト[9]で収集した大量の半減期データに加え、新たに得られた遅発中性子放出確率の情報を取り込んだr過程の計算を行いました。その結果、太陽系にある元素のうち、r過程を起源とする成分を再現できました。なかでもバリウム同位体比は、太陽系における成分比が金属欠乏星の成分と近いことが分かり、宇宙の歴史における重元素合成の解明が一歩前進しました。

本研究は、科学雑誌『Physical Review Letters』オンライン版(10月18日付)に掲載されました。

太陽系のr過程を起源とする成分を推定し、宇宙初期のバリウム同位体比との比較に成功の図

太陽系のr過程を起源とする成分を推定し、宇宙初期のバリウム同位体比との比較に成功

背景

初期の宇宙では、約138億年前のビッグバンの後、多くの恒星が作られました。巨大な恒星は「重力崩壊型超新星爆発」により新たな元素を合成し、中心部には中性子星[10]ブラックホール[11]が残されます。

近年、高性能光学望遠鏡によって宇宙初期の金属欠乏星(太陽に比べて金属の割合が著しく少ない星)が数多く見つかっています。金属欠乏星には、1回だけの「速い中性子捕獲過程(r過程)」で合成された純粋な重元素(原子番号26の鉄よりも重い元素)成分を持つものがあると考えられています。重元素の陽子数、中性子数の違い、つまり原子番号、同位体比がr過程の起源(r過程がどこで起こるのか)を解く鍵とされることから、r過程の「化学的指紋」ともいえる元素組成比が次々と調べられています。そして、金属欠乏星と太陽系のr過程を起源とする元素の組成を比較した結果、ランタノイド[12]や金(Au:原子番号79)、白金(Pt:原子番号78)などの重元素成分が非常に酷似したパターンを持つことが分かってきました。

r過程は未だ多くの謎に包まれており、その場所として重力崩壊型超新星爆発が考えられています。また、2017年の重力波[13]と電磁波の同時観測により「連星中性子星合体」が発見され、さらにr過程を示唆するキロノバ[14]も観測されました。r過程で合成される重元素には、質量数が異なる同位体が存在し、その比率はr過程の場所、爆発環境に大きく依存すると考えられています。

これまで、宇宙初期の同位体分析は難しいとされていましたが、詳細な解析により、バリウム-135(135Ba:原子番号56、中性子数79)、バリウム-137(137Ba:中性子数81)、バリウム-138(138Ba:中性子数82)の同位体比が報告されました注1)。Baは健康診断の造影剤の材料としても知られていますが、宇宙初期のr過程成分と太陽系のr過程成分におけるBaの同位体比を比較することが、r過程の起源を明らかにするために望まれていました。

しかし、太陽系には遅い中性子捕獲過程(s過程)[15]の成分も含まれており、特に138Baの約95%はs過程が起源であるため、太陽系におけるr過程を起源とするBa同位体比が分かりませんでした。太陽系に含まれるr過程を起源とするBaの同位体比を見積もるためには、質量数135近傍の中性子過剰なRIの半減期に加え、遅発中性子放出確率の高精度なデータが必要となります。

そこで本研究では、EURICAプロジェクト注2、3)で収集した大量の半減期データに加え、Baの同位体比に大きな影響を与える遅発中性子放出確率の精密なデータを収集しました。

研究手法と成果

BRIKEN国際共同研究グループは、超伝導リングサイクロトロン(SRC)[16]で光速の70%まで加速させたウラン-238(238U)を、生成標的であるベリリウム(Be)に照射し、核分裂反応で質量数135近傍の中性子過剰核(放射性同位体元素、RI)を生成しました(図1)。生成したRIを超伝導RIビーム生成分離装置(BigRIPS)[17]で選別して世界最高水準の遅発中性子検出装置「BRIKEN(ビーリケン)」[1]に打ち込み、原子核のベータ崩壊[18]に伴って放出される希少な中性子を効率的に測定しました。

実験装置の全体像の図

図1 実験装置の全体像

超伝導リングサイクロトロン(SRC)で加速したウラン-238(238U)を生成標的のベリリウム(Be)に照射し、2次ビームとなるRIを生成させ、BRIKEN装置に打ち込む。RIがベータ崩壊する際に放出する中性子をBRIKENのポリエチレンで減速させ、140個のヘリウム-3(3He)ガス検出器で中性子を効率的に検出する。

測定結果を統計処理し、遅発中性子放出確率を高い精度で決定しました。このうち、最も中性子過剰な8種である、銀-130(130Ag:原子番号47、中性子数83)、銀-131(131Ag:中性子数84)、カドミウム-133(133Cd:原子番号48、中性子数85)、カドミウム-134(134Cd:中性子数86)、インジウム-135(135In:原子番号49、中性子数86)、インジウム-136(136In:中性子数87)、スズ-138(138Sn:原子番号50、中性子数88)、スズ-139(139Sn:中性子数89)では、世界で初めて遅発中性子放出確率が得られました((図2上)。また、136Inを含む6種では中性子を2個放出する現象も観測しました(図2下)。

生成されたRIの粒子識別結果と中性子を2個放出する現象の例の図

図2 生成されたRIの粒子識別結果と中性子を2個放出する現象の例

  • (上)生成されたRIの粒子識別結果。色は粒子の統計量(生成したRIの個数)に対応。黒線で囲った領域は、今回初めて遅発中性子放出測定に成功した8種類の原子核。
  • (下)インジウム-136(136In)が遅発中性子を放出し、136Inよりも軽いスズ-135(135Sn)、スズ-134(134Sn)に変換される様子。

遅発中性子を放出する確率は中性子が過剰になるほど増加しますが、今のところ理論計算では半減期と遅発中性子放出確率(P1n、P2n)を精度よく予測することは難しく、実験値との誤差が大きいことが分かりました(図3)。

銀からスズまでの中性子放出確率P1n、P2nの中性子数依存度の図

図3 銀からスズまでの中性子放出確率P1n、P2nの中性子数依存度

縦軸が遅発中性子放出確率P1n(上)とP2n(下)、横軸は中性子数。RIBFの実験結果は黒丸、これまでの実験データは白丸、標準的な理論計算Aは青線、別の理論計算Bは緑線で示す。紫の丸は、2個の遅発中性子が放出されたときの実験データ。実験データと理論計算に差があり、理論的に半減期と遅発中性子放出確率を精密に予測することは現状では難しいことが分かる。

r過程で生成されたRIが、ベータ崩壊し安定な原子核にたどり着く過程で遅発中性子を1個(または2個)放出すると質量数が一つ(または二つ)減り、別の元素が作られます。ベータ崩壊により安定な原子核にたどり着く様子を再現するためには、RIが遅発中性子を放出する確率を考慮する必要があります。

そこで、新たに得られた遅発中性子放出確率のデータを連星中性子星合体における重元素合成計算に取り込み、太陽系の質量数129~139の同位体分布を計算しました(図4a)。その結果、r過程での同位体分布は質量数130にピークを持ち、偶数の質量数を持つ元素[テルル-130(130Te:原子番号52)、キセノン-132(132Xe:原子番号54、)、キセノン-134(134Xe)、キセノン-136(136Xe)、バリウム-138(138Ba)]が多く、奇数の質量数を持つ元素[ヨウ素-129(129I:原子番号53)、キセノン-131(131Xe)、セシウム-133(133Cs:原子番号55)、バリウム-135(135Ba)、バリウム-137(137Ba)]が少なくなる、実際の同位体分布の凸凹パターンをよく再現することが分かりました(図4b)。

また、同様の計算でバリウム同位体比を見積もったところ、宇宙初期の天体である金属欠乏星の成分比と近いことが分かりました(図5)。

r過程で合成された中性子過剰核が安定核にたどり着く経路とr過程成分の再現の図

図4 r過程で合成された中性子過剰核が安定核にたどり着く経路とr過程成分の再現

  • (a)RIBF実験で得られた半減期と遅発中性子放出確率を取り込み、連星中性子星合体においてr過程で合成されたRIがベータ崩壊しながら安定核にたどり着く様子を再現した。
  • (b)太陽系の元素存在度にはs過程成分とr過程成分がある(下)。s過程成分の元素存在度は質量数138にピークを持つため、s過程成分を差し引いたr過程成分の138Baの見積もりには大きな誤差が残る(上)。RIBFのデータを取り込んだ連星中性子星合体におけるr過程の計算により、質量数135前後のr過程成分を再現することに成功した。上図の黒破線は、遅発中性子放出確率を考慮しない場合のr過程成分の見積もり。
金属欠乏星のバリウム同位体比との太陽系のバリウム同位体比の図

図5 金属欠乏星のバリウム同位体比との太陽系のバリウム同位体比

縦軸のfodd,Baは、質量数が奇数である135Ba、137Baが占める割合(同位体比)を示す。太陽系のバリウム同位体比はs過程成分により汚染されているため、純粋なr過程成分よりも小さい。RIの遅発中性子放出確率を考慮してバリウム同位体比を計算した結果、大きな誤差を含む理論予測の下限値を取り、金属欠乏星の成分比により近い値になることが分かった。

今後の期待

本研究成果は、加速器実験による測定値から同位体比を正確に予測した初めての結果であり、宇宙初期と太陽系の重元素の起源の解明に新たな道筋を与えると期待できます。

本研究では、太陽系のr過程成分でなるBaの同位体比を宇宙初期の天体である金属欠乏星と比較しましたが、同様の手法でキセノン(129Xe、131Xe、132Xe、134Xe、136Xe)の同位体比の検証も可能です。

さまざまな元素の同位体比の分析は、隕石や海底においても精力的に行われています。既に消失してしまった多くの中性子過剰な原子核のデータを正確に取り込んだr過程の計算による同位体比分析法は、今後のr過程の研究において強力な検証手段となるものと期待できます。

補足説明

  • 1.BRIKEN(ビーリケン)プロジェクト、遅発中性子検出装置「BRIKEN(ビーリケン)」
    遅発中性子検出装置「BRIKEN(Beta-delayed neutron emission measurement at RIKEN)」は、理研と米国オークリッジ国立研究所、スペインカタルーニャ工科大学が共同で140本のヘリウム-3(3He)ガス検出器を利用して製作した、最高性能の遅発中性子検出器。RIBFに導入することで、ベータ崩壊にともない放出される遅発中性子を約67%と非常に高い検出感度で検出することが可能となる。BRIKEN(ビーリケン)プロジェクトは、理化学研究所をはじめとして、世界各国から28の大学・研究機関が参加する世界最高性能の遅発中性子研究プロジェクト。2017年から本格的に稼働し、2021年までに数百種ものRIの遅発中性子データを収集し、実験プログラムを完了した。
  • 2.RIビームファクトリー(RIBF)
    理研が所有するRIビーム発生施設と基幹実験装置設備群で構成される重イオン加速器施設。RIビーム発生系施設は2基の線形加速器、5基のサイクロトロンと超伝導RIビーム分離発生装置BigRIPSで構成される。これまで生成不可能だったRIも含めて、約4,000種類のRIを生成できると期待されている。
  • 3.放射性同位元素(RI)
    物質を構成する原子核には、時間とともに放射線を放出しながら安定核になるまで壊変し続けるものがある。このような原子核を放射性同位元素と呼ぶ。放射性同位体、不安定同位体、不安定原子核、不安定核(エキゾチックな原子核)、ラジオアイソトープ(RI)とも呼ばれる。天然にある物質は、寿命が無限か非常に長い安定核(安定同位体)で構成されている。
  • 4.遅発中性子放出確率
    原子核には、ベータ崩壊に伴って中性子を放出するものがある。このとき放出される中性子を遅発中性子といい、中性子を放出する確率を遅発中性子放出確率(Pn)という。非常に多くの中性子を含む原子核(中性子過剰核)がベータ崩壊する際には、複数個の中性子を放出する現象が確認されている。ベータ崩壊の際に1個の中性子、2個の中性子を放出する確率をそれぞれP1n、P2nと表記する。
  • 5.速い中性子捕獲過程(r過程)
    中性子の割合が非常に高い環境で、高速に連続して中性子を捕獲しながら崩壊する連鎖的核反応。rはrapidを意味する。太陽系の鉄より重い元素のほぼ半分と、トリウムやウランの全量の生成に関与する。連星中性子星合体や超新星爆発など宇宙の極限状態において瞬時に起こる現象と考えられており、その謎の解明が待ち望まれている。
  • 6.重力崩壊型超新星爆発
    太陽の10倍以上の重さを持つ超新星が爆発することを重力崩壊型超新星爆発と総称する。これらの超新星は、星の中心コアが自重に負け、重力崩壊することがきっかけとなり爆発する。
  • 7.連星中性子星合体
    中性子星は、太陽と同程度の質量を持ちながら、その半径が10km程度しかない高密度天体であり、その主成分は中性子であると考えられている。二つの中性子星が互いの重心の周りを公転する連星系は、重力波を放出することで公転周期が短くなり、太陽の約8~20倍の質量の連星系の両方ともが超新星爆発を起こした後にやがて合体する。合体するのに1~10億年程度かかる。
  • 8.金属欠乏星
    太陽に比べて著しく金属(重元素)の組成(金属量)の低い星。これらは宇宙初期に、まだ重元素が豊富でない段階で形成された小質量星の生き残りと考えられる。金属量とは鉄(Fe)の水素(H)に対する個数比であり、太陽組成で規格した値として、以下の式で定義される。
    [Fe/H]=log(nFe/nH)-log(nFe/nH)☉(太陽)
    例えば、[Fe/H]=0が太陽と同じ鉄組成比であることに対し、[Fe/H]=-3は鉄の量が太陽の1,000分の1であることを意味する。ここでは、[Fe/H]<-2.5を金属欠乏星とする。
  • 9.EURICA(ユーリカ)プロジェクト
    理研が開発したRI寿命測定装置「WAS3ABi」と、欧州ガンマ線検出委員会が管理する大球形ゲルマニウム半導体検出器「EURICA」を組み合わせた世界最高性能の核分光測定プロジェクト。
  • 10.中性子星
    質量の大きな恒星の超新星爆発によって形成される、最晩年の天体の一種。質量が太陽程度、半径が10km程度、中性子を主成分とする天体。
  • 11.ブラックホール
    宇宙空間に存在する天体のうち、極めて高密度で、強い重力のために物質だけでなく光さえ脱出できない天体。
  • 12.ランタノイド
    周期表第6周期第3族の原子番号57から71までの15元素(La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu)の総称。
  • 13.重力波
    時空(重力場)のゆがみの時間変動が波動として光速で伝搬する現象。ブラックホール、中性子星などのコンパクトで大きな質量を持つ天体が連星系を形成すると、重力波によってエネルギーを放出することで最終的に合体すると考えられている。
  • 14.キロノバ
    r過程によって合成された重元素の放射性崩壊を熱源として輝く現象。中性子星の連星または中性子星とブラックホールの連星が合体することで発生すると考えられていた。2017年8月、連星中性子星合体からの重力波と電磁波が観測され、観測された可視光・赤外線の光度曲線がキロノバの理論予想と合致することから、r過程による重元素合成を示唆する結果と考えられている。
  • 15.遅い中性子捕獲過程(s過程)
    鉄より重い元素のうち、r過程では作られない残り半分の元素の生成に関与する連鎖的核反応過程。sはslowを意味する。r過程と対照的に、数千万年の長いタイムスケールで安定原子核付近を経由して進行する。
  • 16.超伝導リングサイクロトロン(SRC)
    サイクロトロンの心臓部にあたる電磁石に超伝導を導入し、高い磁場を発生できる世界初のリングサイクロトロン。超伝導という方式によって従来の方法に比べ100分の1の電力で動かせるため、大幅な省エネも実現している。
  • 17.超伝導RIビーム生成分離装置(BigRIPS)
    ウランやキセノンなどの一次ビームを生成標的に照射することで生じる不安定な原子核を集め、必要とするRIを分離し、RIビームを供給する装置。
  • 18.ベータ崩壊
    原子核の放射性崩壊の一種。放射線としてベータ線(電子)と反電子ニュートリノを放出し、中性子が陽子に変換される。

BRIKEN国際共同研究グループ

理化学研究所仁科加速器科学研究センターRI物理研究室
特別研究員ヴィ・ホー・ホアン(Vi Ho Phong)
先任研究員西村俊二(ニシムラ・シュンジ)
客員研究員(研究当時)ジュセッペ・ロルッソ(Giuseppe Lorusso)
室長櫻井博儀(サクライ・ヒロヨシ)

理化学研究所のほか、ベトナム国家大学ハノイ校、イギリス国立物理学研究所、サレー大学(英国)、エディンバラ大学(英国)、セントラル・ミシガン大学(米国)、ロスアラモス国立研究所(米国)、香港大学、ミシガン州立大学(米国)、テネシー大学(米国)、オークリッジ国立研究所(米国)、スペイン科学技術最高評議会(CSIC)・バレンシア大学、韓国基礎科学研究所(CENS)、国立加速器研究所(TRIUMF、カナダ)、カタルーニャ工科大学(スペイン)、デアズベリー・ラボラトリー(英国)、ビクトリア大学(カナダ)、ワルシャワ大学(ポーランド)、ソウル大学校(韓国)、リバプール大学(英国)、Horia Hulubei National Institute for R&D in Physics and Nuclear Engineering(IFIN-HH、ルーマニア)、ベトナム科学技術アカデミー(ベトナム)、科学アカデミー・原子核研究所(ハンガリー)、マクマスター大学(カナダ)、中国科学学院近代物理研究所、中国科学学院大学、東京大学、東京大学大学院理学研究系研究科付属原子核科学研究センターが参加。

研究支援

本研究は、日本学術振興会(JSPS)科学研究費助成事業基盤研究(S)「中性子過剰核の変形から探る爆発的重元素合成(研究代表者:西村俊二)」、同特別推進研究「革新的質量分光器を用いた重元素の起源の研究(研究代表者:和田道治)」、理化学研究所新領域開拓課題「Evolution of Matter in Universe(代表:坂井南美)」による助成を受けて行われました。

原論文情報

  • V.H. Phong, S. Nishimura, G. Lorusso, T. Davinson, A. Estrade, O. Hall, T. Kawano, J. Liu, F. Montes, N. Nishimura, R. Grzywacz, K.P. Rykaczewski, J. Agramunt, D.S. Ahn, A. Algora, J.M. Allmond, H. Baba, S. Bae, N.T. Brewer, C.G. Bruno, R. Caballero-Folch, F. Calviño, P.J. Coleman-Smith, G. Cortes, I. Dillmann, C. Domingo-Pardo, A. Fijalkowska, N. Fukuda, S. Go, C.J. Griffin, J. Ha, L.J. Harkness-Brennan, T. Isobe, D. Kahl, L.H. Khiem, G.G. Kiss, A. Korgul, S. Kubono, M. Labiche, I. Lazarus, J. Liang, Z. Liu, K. Matsui, K. Miernik, B. Moon, A.I. Morales, P. Morrall, N. Nepal, R.D. Page, M. Piersa-Siłkowska, V.F.E. Pucknell, B.C. Rasco, B. Rubio, H. Sakurai, Y. Shimizu, D.W. Stracener, T. Sumikama, H. Suzuki, J.L. Tain, H. Takeda, A. Tarifeño-Saldivia, A. Tolosa-Delgado, M. Wolińska-Cichocka, P.J. Woods, and R. Yokoyama, "β-Delayed One and Two Neutron Emission Probabilities South-East of 132Sn and the Odd-Even Systematics in r-Process Nuclide Abundances", Physical Review Letters, 10.1103/PhysRevLett.129.172701

発表者

理化学研究所
仁科加速器科学研究センターRI物理研究室
特別研究員ヴィ・ホー・ホアン(Vi Ho Phong)
先任研究員西村俊二(ニシムラ・シュンジ)
室長櫻井博儀(サクライ・ヒロヨシ)

報道担当

理化学研究所 広報室 報道担当
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