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2022年12月15日

大阪大学
理化学研究所

抗体を作り続ける長寿命細胞を発見

-効果が持続化するワクチンの開発に期待-

大阪大学感染症総合教育拠点(CiDER)生体応答学チームの小池 拓矢 日本学術振興会特別研究員(PD)、伊勢 渉 教授、免疫学フロンティア研究センター(IFReC)分化制御研究室の黒﨑 知博 特任教授(理化学研究所 生命医科学研究センター 分化制御研究チーム チームリーダー)らの研究グループは、マウスの抗体産生細胞(プラズマ細胞)の寿命を測定することができる実験系を開発しました。これを用いて、マウスの体内で誕生したプラズマ細胞の生存を長期間に渡って追跡することによって、長寿命プラズマ細胞が誕生する仕組みと長寿命プラズマ細胞のマーカーを世界で初めて明らかにしました。

ワクチンで誘導される中和抗体は、ウイルス感染からの防御に必須の働きをします。ワクチンの持続効果は、中和抗体を産生するプラズマ細胞の寿命に依存していると考えられます。しかしこれまでプラズマ細胞の生存を追跡する方法が存在しなかったために、長寿命プラズマ細胞の特徴はほとんど明らかにされてきませんでした。

今回、研究グループは、長寿命プラズマ細胞を同定することに成功しました。本研究成果により、なぜワクチンによって持続効果に違いがあるのかを解き明かすことが可能となります。また長寿命プラズマ細胞の効率的な誘導を図った新たなワクチンの開発も期待できます。

詳細は大阪大学感染症総合教育研究拠点のホームページをご覧ください。

報道担当

理化学研究所 広報室 報道担当
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