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2023年3月17日

奈良県立医科大学
理化学研究所
東京農業大学

母親からのゲノムに“刷り込まれる”記憶の多様性

奈良県立医科大学、発生・再生医学講座の研究グループは、哺乳類の卵のエピゲノム修飾が次世代へと継承される、つまり母親のゲノムに刷り込み(インプリント)が入るゲノムインプリンティング現象において、特に胎盤に引き継がれるインプリント状態が種間多様性に富んでいることを明らかにしました。今回、同講座の小林 久人 准教授を中心とする研究グループは、ネズミ科の仲間であるラット(クマネズミ)とマウス(ハツカネズミ)のマルチオミクス比較解析により、ラット特異的なインプリント遺伝子座を複数同定することに成功しました。これらの遺伝子はすべて胎盤系列特異的なインプリント遺伝子であり、ラットとマウス間のゲノムあるいはエピゲノムレベルでの違いにより、母親由来インプリントの種間多様性を生み出していることが明らかとなりました。ラットでのゲノム広範囲なインプリント遺伝子の探索は世界初となります。

本研究は、理化学研究所 生命医科学研究センター 疾患エピゲノム遺伝研究チームならびに東京大学、東京農業大学、九州大学、国立成育医療研究センター、生理学研究所、パリ・シテ大学、ブリティッシュコロンビア大学の国際共同研究により実施されました。

詳細は奈良県立医科大学のホームページをご覧ください。

報道担当

理化学研究所 広報室 報道担当
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