革新知能統合研究センター 科学技術と社会チーム
チームリーダー 佐倉 統(D.Sc.)
研究概要
新しい技術が普及すると社会にどのような影響を与えるかが注目されますが、同時に、社会の側が技術のあり方を変えていくプロセス(技術の社会的形成)に目を向けることも重要です。AIについてこの社会的形成がどのように進行しているのか、とくに文化的背景に注目してその実態と今後の方向性を模索します。現在、AIに関する倫理的・社会的・法的諸問題は西洋社会からの提言が中心ですが、人工物と人の関係は文化により大きく異なります。日本を始めとする東アジア諸国でのAIと社会の関係の実態を調査し、文化的背景を明らかにすることで、東アジア的なAI観を確立し、日本の社会に合ったAI技術の普及・展開のあり方を提案します。
研究主分野
- 学際研究
研究関連分野
- 社会科学 一般
- 環境 & エコロジー(生態)
研究テーマ
- 科学的知識と日常的価値観との関係をどのように調整するか
- 科学技術の発展が人間観や社会観をどのように変革してきたか、しているか
- 人類の生物的進化と文化進化の関係
主要論文
「*」は、理研外のみでの成果です。
- 1.*Sakura, O. and Nishigaki, T.
"Interview: Artificial Intelligence"
Discuss Japan: Japan Foreign Policy Forum 36, http://www.japanpolicyforum.jp/archives/discussions/pt20161226201615.html (2016) - 2.*佐倉統
「優先順位を間違えたSTS──福島原発事故への対応をめぐって──」
『科学技術社会論研究』12, 168-178 (2016) - 3.*Sakura, O.
"Launching a two-front war against anti-intellectualism and expert paternalism: Lessons from the Fukushima nuclear disaster"
5: Designing Media Ecology 3, 24-43 (2015) - 4.*Yang, A. and Sakura, O.
"Talking around the Anthropocene"
5: Designing Media Ecology 6, 22-35 (2016) - 5.*佐倉統(編)
『人と「機械」をつなぐデザイン』
東京:東京大学出版会, 308pp. (2015) - 6.佐倉統
『「便利」は人を不幸にする』
東京:新潮社, 192pp. (2013) - 7.*Sakura, O.
"A view from the Far East: neuroethics in Japan, Taiwan, and South Korea"
East Asian Science, Technology and Society 6, 297-301 (2012) - 8.*佐倉統
『科学の横道──サイエンス・マインドを探る12の対話──』
東京:中央公論新社,274pp. (2011) - 9.Sakura O.
"Umesao Tadao and 3/11"
Discuss Japan: Japan Foreign Policy Forum 7, http://www.japanpolicyforum.jp/archives/culture/pt20110930121050.html (2011) - 10.*佐倉統
「脳科学と社会の関係はいかにあるべきか?」
所収:岩田誠・河村満(編)『〈脳とソシアル〉ノンバーバルコミュニケーションと脳──自己と他者をつなぐもの』東京:医学書院, pp.191-205 (2010)
刊行物
関連リンク
メンバーリスト
主宰者
- 佐倉 統
- チームリーダー
メンバー
- 福住 伸一
- 副チームリーダー
- 谷川 由紀子
- 客員研究員
- 藤嶋 陽子
- 客員研究員
- WENG Yueh-Hsuan
- 客員研究員
- 梅松 旭美
- 客員研究員
- 大月 希望
- 研究パートタイマーⅠ
- 浅野 輝
- 研究パートタイマーⅡ
お問い合わせ先
113-0033 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学大学院情報学環
Email: osamu.sakura [at] riken.jp
※[at]は@に置き換えてください。