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2011年12月28日

理化学研究所

豊田哲郎部門長が「ナイス ステップな研究者」に選ばれる

豊田哲郎部門長の写真

文部科学省 科学技術政策研究所が発表する「科学技術への著名な貢献2011(ナイス ステップな研究者)」に、豊田哲郎部門長(横浜研究所生命情報基盤研究部門)が選定されました。豊田部門長らが開発した革新的な研究情報基盤(サイネス; SciNetS)を活用して2010年に開催したオープン形式のゲノム設計コンテストが人材育成部門で高く評価されたものです。

「ナイス ステップな研究者」とは、科学技術政策研究所が、科学技術への顕著な貢献をした研究者を毎年末に選定するもので、2011年度は、科学技術政策研究所の調査研究活動や専門家ネットワーク(1,740人)への調査をとおして明らかとなった科学技術の振興・普及に貢献する業績について、特にその成果が顕著であり、科学技術政策上注目すべき10組14名が選定されました。今回の人材育成部門での受賞は理研では初となります。

関連リンク

豊田部門長の略歴

1995年 東京大学大学院薬学系研究科修士課程修了
1997年 医薬分子設計研究所 研究員
1998年 東京大学大学院薬学系研究科博士課程修了
1999年 医薬分子設計研究所 生命情報研究グループリーダー
2001年 理化学研究所 ゲノム科学総合研究センター
ゲノム知識ベース研究開発チームリーダー
2005年 同 ゲノム変異機能情報研究チームリーダー
2007年 同 オミックス情報統合化研究チームリーダー
2008年 理化学研究所生命情報基盤研究部門長

豊田部門長からのコメント

我々が実践したオープンなゲノム設計の理論(下記文献)が、人材育成効果の面から高く評価されたことは大変うれしい。これからはオープンな研究基盤で、大勢の知恵を集めて競争させることで研究効率を高めていく時代。従来のように、少数の人だけが研究室にこもって絞り出すアイデアだけで研究を進めるクローズドな手法には限界がある。オープンということは、個人が理研のプロの研究者と競争できるのだから、参加する大学院生のレベルを引き上げるだけでなく、理研の研究者も磨かれる。今回の実践で、一握りの高校生はとてもよく勉強していて、平均的な大学院生のレベルよりも高いかもしれないと感じた。今後も「ネットを使った“飛び級制度”」で若い人たちのチャレンジ精神を大切に育てていきたい。

文献

Tetsuro Toyoda “Methods for open innovation on a genome-design platform associating scientific, commercial, and educational communities in synthetic biology.” Methods in Enzymology, volume 498, chapter 9, 189-202 (2011).

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