12月8日、ライフサイエンス技術基盤研究センターのピエロ・カルニンチ副センター長が第36回(平成28年度)島津賞を受賞しました。島津賞は、公益財団法人 島津科学技術振興財団が設立した賞で、主として科学計測の基礎的な研究において、著しい成果をあげた功労者を表彰するものです。
カルニンチ副センター長は、ゲノムDNAから転写されるRNAの網羅的な解析に取り組み、完全長cDNA作製技術やCAGE法を開発しました。特にCAGE法は、転写開始点に絞ってRNAの配列とコピー数を測定することで、いつどこでどの遺伝子がどれくらい発現しているかをゲノム全体に渡って短時間に測定できる、画期的なRNA解析手法です。これらの技術は、FANTOMやENCODEなど国際的なゲノム解析プロジェクトに必須の技術として採用され、科学計測およびその周辺の領域における基礎研究に著しく貢献するものとして高く評価されました。