望月優子研究ユニットリーダー(仁科加速器研究センター 望月雪氷宇宙科学研究ユニット)が、平成28年度「第4回 湯浅年子賞 金賞」を受賞することが決定しました。この賞は、原子核物理学の分野で国際的に活躍した日本初の女性自然科学者である湯浅年子博士を記念して、博士とゆかりのあるお茶の水女子大学と高エネルギー加速器研究機構(KEK)との協力により設立された賞です。
受賞業績は「南極氷床コア科学の推進と学界におけるリーダーシップの実践」です。
望月研究ユニットリーダーは、南極氷床コアの研究から地球環境学、天文学、宇宙科学に結びつく卓越した研究業績をあげ、雪氷宇宙科学と呼ばれる新学問領域を創成したことで、国際的にも高く評価されています。特に、硝酸イオン等のイオン濃度の精密な測定分析や、超新星爆発に起因する高エネルギー粒子が成層圏で酸素、窒素との反応により硝酸イオンが生成され、南極氷床に取り込まれるメカニズムの解明をするためのプロジェクトチームを構成し、リーダーシップを発揮し大きな研究成果を導きました。また、日本物理学会ならびに日本天文学会等において男女共同参画関連委員を歴任し、学界における女性研究者の活躍に関する支援活動を精力的に行ってきました。さらに、女子中高生向けての理系進学への支援、自然科学の社会一般への普及活動においても、大きく寄与しています。
授賞式は、2月24日にお茶の水女子大学にて行われる予定です。
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平成28年度「第4回 湯浅年子賞」選考結果報告