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2020年10月23日

理化学研究所開拓研究本部
理化学研究所数理創造プログラム
東京大学宇宙線研究所

理化学研究所開拓研究本部、数理創造プログラムと東京大学宇宙線研究所
マルチメッセンジャー分野の拡充を目指す研究連携協定を締結

理化学研究所(理研)開拓研究本部[1]理研数理創造プログラム[2]および東京大学宇宙線研究所[3]は10月22日までに、マルチメッセンジャー宇宙線物理学[4]分野の拡充を目指し、共同研究や人材交流など研究協力を一層推進する研究連携協定を締結しました。

理研開拓本部、理研数理創造プログラム、東京大学宇宙線研究所の研究連携協定締結の図

理研開拓研究本部は、理研の中でも新たな科学の創成を目的とする部門で、数理を主軸に幅広い研究を行う理研数理創造プログラムと、高度な観測で宇宙の解明を進める東京大学宇宙線研究所の3組織が連携することで、マルチメッセンジャー宇宙線物理学分野のみならず、分野を越えた新領域の研究の創出や、国内外の研究者の交流を一層進めていくことを目指します。

新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐ観点から、協定書への調印は持ち回りで行われ、理研開拓研究本部の小安重夫本部長、数理創造プログラムの初田哲男プログラムディレクター、東京大学宇宙線研究所の梶田隆章所長が10月、それぞれ調印を行いました。

理研開拓研究本部 小安重夫本部長の写真
理研数理創造プログラム 初田哲男プログラムディレクターの写真
東京大学宇宙線研究所 梶田隆章所長の写真

調印の様子(左から、理研開拓研究本部 小安重夫本部長、理研数理創造プログラム 初田哲男プログラムディレクター、東京大学宇宙線研究所 梶田隆章所長)

本協定に基づく具体的な連携内容は、(1)共同研究等の研究協力(2)研究交流及び人材交流(3)人材育成の相互支援(4)研究施設・設備の相互利用の4点です。

共同研究においては、理研の高度な基礎実験技術や先端的理論研究と、東京大学宇宙線研究所が培ってきた高度な観測に関する知見を掛け合わせ、超高度かつ精密な宇宙線観測方法を確立・開発することで、極限的な宇宙現象の探索を行います。また数理モデル構築による超高度シミュレーション等、理論的アプローチでも宇宙科学研究に貢献します。

3組織は、この協定を軸に、国内外を問わず研究機関間の連携を拡大することで、人材交流をより一層活発化させ、宇宙科学分野の人材の育成、新領域分野の研究の創出、さらには今後の宇宙科学分野や学際的研究を支えていくことを目指します。

補足説明

  • 1.理研開拓研究本部
    2018年設立。多様な分野で傑出した研究実績、広い視野と高い指導力を持つ研究者が長期的ビジョンに基づき自らの研究を推進するとともに、研究分野や組織の壁を越え、社会の中での科学のあり方も視野に入れ、新たな科学の創成を目指す。
  • 2.理研数理創造プログラム
    2016年設立。理論科学・数学・計算科学の研究者が、「数理」を軸とする手法を用いて、宇宙・物質・生命の解明や、社会における基本問題の解決を図る、新しい国際研究拠点。国内主要4大学(東北大学、東京大学、京都大学、九州大学)米国ローレンスバークレー研究所にも研究拠点を設置している。
  • 3.東京大学宇宙線研究所
    1976年に設立された東京大学附置研究所で、東京大学宇宙線観測所(1953年設立)を前身に持つ。岐阜県飛騨市神岡町やスペインカナリア諸島、米国ユタ州など国内外の観測施設・観測拠点で、宇宙線やニュートリノ、重力波などを精密に捉え、宇宙と素粒子物理学の謎に迫る研究を行っている。
  • 4.マルチメッセンジャー宇宙線物理学
    天体現象によって発生する重力波、ニュートリノ、電磁波、宇宙線等、多彩な情報を基に、宇宙の構成物質や極限的宇宙現象を総合的に解明する学問。

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