谷口 雄一チームリーダーが「大阪科学賞」を受賞

谷口 雄一チームリーダー（生命機能科学研究センター 細胞システム制御学研究チーム）が第39回（令和3年度）大阪科学賞を受賞することが発表されました。

大阪科学賞は近畿地方において、科学技術の研究・開発に貢献した50歳以下の若手研究者に対して、大阪府・大阪市・一般財団法人大阪科学技術センターより贈呈される賞です。

谷口チームリーダーは細胞内の多様な種類の分子の量・局在や化学的構造を、分子レベルで正確に定量化する革新的な技術を開発しました。代表的成果の1つとして、次世代DNAシーケンシングとスーパーコンピュータでの解析を組み合わせた独自の手法によって、ゲノムの3次元構造をヌクレオソームの分解能で捉えることに成功したことが挙げられます。また、カバーガラスの近傍数百µmにわたって1分子レベルでの観察が行える1分子蛍光イメージング顕微鏡を開発し、細胞における遺伝子発現動態の基本的な性質を解明することに成功しました。

開発した1分子蛍光イメージング顕微鏡は、細胞内の1つ1つの生体分子の観察だけでなく、分化過程の観察や、光の回折限界を超える高解像度の観察への活用が見込まれ、今後様々な生命科学研究の発展に貢献することが期待されます。