1. Home
  2. 広報活動
  3. お知らせ
  4. お知らせ 2022

2022年5月26日

京都大学
理化学研究所
Spiber株式会社
Symbiobe株式会社

ゼロカーボンバイオ産業創出の基盤となるタンパク質繊維試作品の完成

京都大学大学院工学研究科の沼田圭司教授(理化学研究所環境資源科学研究センターバイオ高分子研究チーム・チームリーダー)は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「研究開発型スタートアップ支援事業/シード期の研究開発型スタートアップに対する事業化支援(STS)」の支援を受け、Spiber株式会社、Symbiobe株式会社と協同で、海洋性紅色光合成細菌をもとにゼロカーボンタンパク質繊維(Air Silk)の作出に成功しました。安価で大量生産される化学繊維は、石油等を原料に合成され、製造から廃棄までの過程において多くの二酸化炭素を排出します。紅色光合成細菌は、大気中の二酸化炭素と窒素を固定します。今回、遺伝子組み換え技術によりクモ糸シルクタンパク質を合成する海洋性紅色光合成細菌をつくりだすことに成功しました。さらに、その海洋性紅色光合成細菌を効率良く培養する方法を確立し、細菌から抽出・精製したタンパク質を部分的に利用することで、繊維化することに成功しました。主原料を化石資源に頼らず、二酸化炭素を固定しながら生産することができるタンパク質繊維は、化学繊維に代わる新たな選択肢として、持続可能な次世代繊維産業に貢献することが期待されます。

詳細はJST共創の場形成支援プログラム ゼロカーボンバイオ産業創出による資源循環共創拠点のホームページをご覧ください。

報道担当

理化学研究所 広報室 報道担当
お問い合わせフォーム

Top