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2022年6月16日

東京大学
九州大学
理化学研究所
日本医療研究開発機構

長鎖シークエンスにより網膜色素変性の原因遺伝子変異を解明

-新しいゲノム解析技術が遺伝性疾患の原因遺伝子変異の同定に貢献-

東京大学大学院医学系研究科の左野裕介特別研究学生(研究当時)、藤本明洋教授、九州大学大学院医学研究院の秋山雅人講師、園田康平教授、理化学研究所生命医科学研究センターの桃沢幸秀チームリーダーらの共同研究グループは、日本の失明原因の第二位である網膜色素変性患者15名について、ロングリードシークエンス技術を用いて全ゲノムの塩基配列解析を行い、うち2名において構造変異の一種である大きなDNAの欠損(欠失)が疾患の原因となっていることを明らかにしました。

網膜色素変性の日本人患者1,204名を対象に従来の遺伝子解析技術であるショートリードシークエンス技術で遺伝的原因を調べた当グループの過去の報告では、7割以上の患者について原因を同定することができませんでした。しかし、ロングリードシークエンスを用いることで、遺伝性疾患の原因遺伝子変異を新たに同定することができました。ロングリードシークエンス技術は、ショートリードシークエンス技術では解析が困難な構造変異や遺伝子の反復領域の塩基配列決定の同定に長けています。本研究において、ロングリードシークエンス技術は、従来の方法で原因が特定できなかった遺伝性疾患の原因解明に有用であることが示唆されました。

詳細は東京大学の報道発表資料をご覧ください。

報道担当

理化学研究所 広報室 報道担当
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