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2014年5月7日

光配向ホログラムの高速書込みと保持を両立する単分散ナノ粒子

理研No. 06206,08209

発明者

藤原 隆、佐々 高史、間宮 純一(量子効果デバイス研究チーム)、川本 益揮(創発生体工学材料研究チーム)

背景

光情報を屈折率変化として記録・更新・再生できる動的ホログラムは、2次元光情報(画像など)処理や立体表示のエンジンを実現するための主要技術として注目されています。特に、最近注目されているサイネージなどの表示素子に向けたホログラムには、屈折率が高速にかつ大きく変化することに加えて、記録を保持できることが重要になります。

概要

光配向によって屈折率が変化するアゾベンゼン誘導体を微粒子化し、高分子バインダーに分散することでホログラム材料を作製しました。従来の方法によって作製したホログラム材料に比べ、高速応答を維持したまま保持機能を飛躍的に向上できることを発見しました。微粒化と分散の手法は、分子の集合体が示すいろいろな機能をパッケージ化できるため、新しい機能を創発する光機能材料の開発に貢献します。

光配向と微粒子分散ポリマーの図

図1:光配向と微粒子分散ポリマー

微粒子分散液の作製とフィルム化の図

図2:微粒子分散液の作製とフィルム化

屈折率変化ダイナミクスの評価法の図

図3:屈折率変化ダイナミクスの評価法

高速書込みと保持の両立の図

図4:高速書込みと保持の両立

利点

  • 保持機能(メモリ性)を利用できる
  • 吸収が大きい色素を利用可能
  • 厚いホログラムを作製可能(微粒子濃度を調整できる)
  • 分子集合体が示すいろいろな機能をパッケージ化できる

応用

  • 2次元光情報(画像)演算装置
  • リアルタイムホログラフィックディスプレイ
  • 新規光機能材料開発
  • 光薬理学への応用

文献情報

  • 1.特許第6308492号
  • 2.M. Kawamoto et al., J.Phys.Chem.B 114, (2010) 1227.

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