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2015年5月7日

細胞内1分子スクリーニングシステム

理研No. 08289

発明者

小塚 淳、廣島 通夫、上田 昌宏(細胞シグナル動態研究グループ)、佐甲靖志(佐甲細胞情報研究室)、柳田敏雄(生命システム研究センター)

背景

昨今の高速ゲノムシークエンス技術の発展に伴い、ゲノム情報に基づいたテーラーメイド医療に幅広い期待が寄せられる中、創薬研究の重大なテーマは、薬剤に対する細胞応答の微妙な差異を検出する新しい概念に準拠したハイスループットスクリーニング手法の確立です。また、iPS細胞の開発と利用を代表とする細胞操作技術の発展を契機に個人の細胞レベルでの検査、解析、薬剤耐性・効果評価等のニーズが高まっています。

概要

日本が世界に先駆けて実現した、細胞内で1分子の振る舞いを分析する手法(細胞内1分子動態解析)を応用し、分子動態の変化に基づく新しい指標による、薬剤や疾病因子の『細胞内1分子スクリーニングシステム』を実現する為の基本技術特許を申請しました。1分子技術は、創薬や医療など生命科学分野の強力な手法となり得るため、懸案である計測・解析の効率を自動化やプロセスの統合によって大幅に向上させる事で、網羅的分析が可能なハイスループットシステムの構築が可能になります。

細胞内1分子スクリーニングシステムの図

図1:細胞内1分子スクリーニングシステム

開発中のプロトタイプ装置の図

図2:開発中のプロトタイプ装置

対物レンズオイル供給装置の図

図3:対物レンズオイル供給装置

利点

  • 細胞内1分子計測、画像解析、統計解析までを一括して行うシステム
  • 画像解析による細胞の認識、焦点位置の自動決定機構
  • 対物レンズオイル供給装置によるマルチウェルプレートスクリーニング

応用

  • 1細胞、1分子レベルでのタンパク質機能解析・細胞システムネットワーク解析
  • パーソナル細胞診断
  • 薬剤スクリーニング、変異解析

文献情報

  • 1.特許第6395251号

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理化学研究所
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