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2017年4月28日

高精度時間間隔測定器 -サブピコ秒の精度に挑む-

理研No. 08358

発明者

大島 隆、大竹 雄次、前坂 比呂和(基盤光源チーム)、松原 伸一(高輝度光科学研究センター)

背景

X線領域の非常に輝度の高い光(XFEL)を使った実験が理研播磨SACLAで行われています。時間幅が数フェムト秒と非常に短いXFEL光を安定して供給するためには、電子銃から出る電子ビームのタイミングを、非常に高い精度で安定させる必要があります。そのためには高い精度で時間間隔を計測する装置が必要です。

概要

2つのパルス信号の時間差を高い精度で計測するために、パルス信号の高周波成分を抜き出し、基準高周波信号との位相差を求めることにしました。基準信号の周波数として5.7GHzと高い値を用いることにより、微小な時間変化を精度良く測定することができます。

従来の時間計測の手法の図

図1:従来の時間計測手法

本発明の時間計測手法の図

図2:本発明の細かい時間計測手法

得られた時間間隔のデータの図

図3:得られた時間間隔のデータ

比較のために従来の方式で得られた値も示す。

利点

  • ピコ秒以下の高精度の時間計測が可能
  • 単パルスであっても高い精度の測定

応用

  • 加速器のパルス機器のタイミングモニタ
  • レーザーパルスと基準信号との間のタイミング計測

文献情報

  • 1.特願2015-008638

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