理化学研究所(理研)と日本ユニシス・エクセリューションズ株式会社(UEL)は、両者が2012年から研究を進めてきた「ポリゴン簡略化プログラム」を製品化しました。UELが7月1日から発売します。これは、理研の「産業界との融合的連携研究制度[1]」における理研社会知創成事業イノベーション推進センター計測情報処理研究チーム(谷本茂樹チームリーダー、横田秀夫副チームリーダー)とUELとの共同研究の成果です。
ポリゴン簡略化プログラムは、ポリゴンデータ(多角形で物体を表現する時のデータ)のサイズを削減するために、ポリゴンメッシュの形をできるだけ変えないようにして、ポリゴン数を減らす機能を持ちます。ポリゴンメッシュが折れている部分の簡略化の度合いは小さく、折れている部分から遠ざかるほど簡略化の度合いが大きくなります。ポリゴンデータのサイズが大きいと、3Dプリンターシステムで読み込めないことがあります。本製品を使うと、ポリゴンデータのサイズを小さくできるので、このようなケースに有効です。
なお、簡略化処理の着想は、理研光量子工学研究領域エクストリームフォトニクス研究グループ画像情報処理研究チームの吉澤信上級研究員らの「尾根/谷線抽出の研究」から得ています。
本ソフトウェアは、3Dプリンター販売を手掛けるアンドール株式会社にもOEM(相手先ブランド生産)供給されます。
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項目 | 内容 |
---|---|
希望小売価格 | 100,000円 |
発売日 | 平成26年7月1日 |
年間販売数 | 20本 |
図版提供:日本ユニシス・エクセリューションズ株式会社
図 外観および内容
製品化を可能にした技術
尾根/谷線抽出の研究
起伏のあるポリゴンメッシュの中から特徴線(山の稜線や谷底の線)を自動的に抽出する研究
補足説明
- 1.
- 産業界との融合的連携研究制度
-
理研社会知創成事業イノベーション推進センターが、産業界との新しい連携の形として2004年度から展開している企業主導を重視した研究制度。(1)企業のニーズに基づいた研究テーマの設定、(2)研究計画の共同作成、(3)企業からのチームリーダーの受け入れ、(4)理研と企業の研究者が参加する時限付きの研究チームの編成、(5)理研の研究設備などの活用、(6)企業と理研の両者で研究予算を負担する、という特徴のもと、企業と理研が一体的に連携研究を実施する。
詳細:産業界との融合的連携研究制度
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社会知創成事業 イノベーション推進室
産業界との融合的連携研究制度担当
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独立行政法人理化学研究所 広報室 報道担当
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