文部科学省 科学技術・学術政策研究所が発表する「科学技術への顕著な貢献2014(ナイスステップな研究者)」に、仁科加速器研究センターの望月 優子 研究ユニットリーダー(望月雪氷宇宙科学研究ユニット)が選ばれました。選定課題は、「地球規模の気候に影響を与えた火山噴火に関する南極アイスコア科学の推進」です。
望月研究ユニットリーダーは、総合科学技術・イノベーション会議の「最先端・次世代研究開発支援(NEXT)プログラム」の採択を受け、アイスコアから気候変動と宇宙からのシグナルを取り出そうとする研究グループのリーダーとして、過去2000年のアイスコアの高精度分析を精力的に推進してきました。このNEXTプログラムから出た成果のひとつが高く評価されました。望月研究ユニットリーダーの研究は、今後の地球温暖化予測モデルに使用されるデータとして、その検証・発展に役立つとともに、まだよくわかっていない気候変動の科学的理解に貢献すると期待されています。
「ナイスステップな研究者」は、文部科学省科学技術・学術政策研究所が科学・技術への顕著な貢献をした研究者を毎年末に選定するもので、平成17年より始まりました。過去の研究部門の選定者にはノーベル賞受賞者が2名含まれます。平成26年は科学技術・学術政策研究所の調査研究活動や約2,000名の専門家ネットワークへの調査をとおして明らかとなった研究者の業績について、特にその成果が顕著であり、科学技術の振興・普及に貢献する注目すべき10名が選定されました。今後、科学技術・学術政策研究所主催の講演会や、文部科学大臣等との懇談が予定されています。
研究成果~プレスリリース~
「南極大陸アイスコアからさぐる過去2000年の火山噴火の歴史」
また望月研究ユニットリーダーの研究がわかりやすく解説されている「理研ニュース2014年6月号」もあわせてご覧ください。
【研究最前線】「南極の氷床コアから太陽活動と気候変動の関係を探る」(p.6)
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