2016年9月11日~12日にG7神戸保健大臣会合が開催されました。G7神戸保健大臣会合は、2016年5月に開催された伊勢志摩サミット(主要国首脳会議)の関係閣僚会合で、公衆衛生危機に対する国際的な枠組み強化や、薬剤耐性への対応強化と研究開発等、国際社会が直面する様々な保健課題について意見交換を行った重要な会議です。
9月12日には会合の一環として、会合参加国の保健大臣ら一行が、神戸地区の多細胞システム形成研究センターおよび計算科学研究機構を視察しました。
最初に訪れた多細胞システム形成研究センターでは、松本洋一郎理事が理研の概要について、濱田博司センター長が同センターのミッションと特色について説明しました。その後、高橋政代プロジェクトリーダーより、世界で初めて患者自身の細胞由来(自家)iPS細胞から網膜色素上皮細胞(RPE)のシートを作成し移植に成功した成果を含め、網膜再生医療研究開発プロジェクトについて解説しました。また、実際に顕微鏡を用いて、ヒト由来のiPS細胞とRPEシートを観察しました。
次に訪れた計算科学研究機構では、平尾公彦機構長が同機構とスーパーコンピュータ「京(けい)」の概要、「京」によるこれまでの成果について説明を行いました。その後、見学者ホールより「京」の見学を行うとともに、平尾機構長及び宇川彰副機構長、「京」の運用を担当している運用技術部門の庄司文由部門長を交え、各国大臣からの質疑に応えました。