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2023年10月24日

理化学研究所

令和5年度 文化勲章の受章、文化功労者の選出について

玉尾 皓平 栄誉研究員(豊田理化学研究所・所長/京都大学名誉教授)が令和5年度文化勲章を受章することになりました。文化勲章は科学技術や芸術など文化の発展に関して特に顕著な功績のある方に授与されます。

玉尾栄誉研究員は、元素の本質に根差した新物質創成、特に「熊田‐玉尾カップリング」とよばれるニッケル触媒クロスカップリングや「玉尾酸化」とよばれるケイ素の高配位性に着目した炭素‐ケイ素結合の過酸化水素酸化によるアルコール合成などを開発しました。また、「一家に1枚周期表」を提唱し制作を主導するなど、科学のアウトリーチ活動にも貢献しています。

また、宮園 浩平 理事( 生命医科学研究センター がん浸潤・転移研究チーム チームリーダー)が令和5年度文化功労者に顕彰されることになりました。日本において、文化の向上・発達に関して特に功績顕著な方が文化功労者として選出されます。

宮園理事は、永年にわたって細胞の増殖と分化を調節するタンパク質であるTGF-βとそのファミリーの因子のシグナル伝達と疾患との関連に関する基礎研究に努め、がんの浸潤・転移機構の解明を中心に、様々な生命現象の解明に関わる卓越した業績をあげました。これらの研究を通じて、宮園理事は我が国のがんの基礎生物学、ひいては基礎生命科学全体の発展にも貢献しました。

文化勲章の親授式は11月3日に皇居で、文化功労者の顕彰式は11月6日に都内で執り行われる予定です。

受賞者のコメント

玉尾 皓平 栄誉研究員の写真

玉尾 皓平 栄誉研究員
この度の文化勲章、誠に身に余る光栄と戸惑いつつも、私たちが取り組んできたケイ素やニッケルなどを活用する研究を高く評価いただきましたこと、素直にうれしく、仲間と栄誉を分かち合いたいと思います。引き続き、「一家に1枚周期表」を活用するアウトリーチ活動にも微力を尽くす所存です。

宮園 浩平 理事の写真

宮園 浩平 理事
多くの同僚や共同研究者に支えていただきながら進めてきたTGF-βファミリーの研究の成果を評価していただいたことを大変嬉しく思います。令和4年8月以降は生命医科学研究センターに研究室を持たせていただき、理研ならではの新たな視点で研究を続けさせていただいていることに深く感謝しています。

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