香取 秀俊 チームリーダー(光量子工学研究センター 時空間エンジニアリング研究チーム/香取量子計測研究室 招聘主任研究員)が学術上の顕著な功績により、本年12月12日に開催された日本学士院総会において、新会員として選ばれました。
主要な業績
セシウム原子時計の精度を千倍程度上回る光格子時計を提案し実現しました。レーザー光の干渉により光格子を作り、光の波長より狭い領域に原子を閉じ込めることでドップラー効果を抑制するとともに、多数原子の測定により量子雑音を低減する光格子時計は、「秒」の再定義の最有力候補であり、それを使い「重力が強いと時間はゆっくり進む」という一般相対性理論の検証も行いました。重力を時間の進み方の違いとして検出することで、相対論的測地学や地殻変動観測にも応用できます。
コメント
このたび日本学士院の会員に選定されたこと、大変光栄に存じます。これまで一緒に研究を展開した共同研究者、学生の皆さん、恩師に心より感謝申し上げます。今後とも量子エレクトロニクスの発展に精進してまいります。