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2024年10月16日

理化学研究所

「第30回理化学研究所里庄セミナー」を開催しました

8月17日(土)、理化学研究所(理研)は科学振興仁科財団と共同で「第30回理化学研究所里庄セミナー」を岡山県里庄町の仁科会館で開催しました。

日本の原子核物理学の父であり、理研第4代所長を務めた仁科芳雄博士は、岡山県里庄町で生まれ、少年時代をこの町で過ごしました。仁科博士の顕彰事業として1992年に始まった「理化学研究所里庄セミナー」は、コロナ禍中の休止期間を除き毎年開催され、今年で30回目となりました。

最初に「スーパーコンピュータで迫る物質創成の謎」と題して、計算科学研究センター 連続系場の理論研究チームの青木 保道 チームリーダーが講演。青木 チームリーダーはまず、コンピュータでシミュレーションをするとはどのようなことなのか、素粒子物理学とはどのような学問なのかを、身近な例を用いて説明しました。その後、格子QCD(量子色力学)という概念を使って宇宙の始まりの謎に迫る手法について解説し、その手法にスーパーコンピュータを用いるといかに研究が躍進するかを解説しました。

青木 保道 チームリーダーの写真 青木 保道 チームリーダー

続いて「国際宇宙ステーションから全天X線観測」と題して、仁科加速器科学研究センター 宇宙放射線研究室の三原 建弘 専任研究員が講演しました。三原 専任研究員はX線天文学の概要や歴史、そして理研が開発した全天X線監視装置「MAXI(マキシ)」がX線天文学にいかに大きな貢献をしてきたかを、美しい写真や図と共に紹介しました。中性子星同士の合体をリアルタイムで観測できたときの興奮を語ると、会場は熱気に包まれました。

三原 建弘 専任研究員の写真 三原 建弘 専任研究員

会場は子どもから大人までの参加者約100名でほぼ満席となり、講演後の休憩時間にはそれぞれの講師の前に質問者の列ができるなど、好評でした。

「理化学研究所里庄セミナー」は、来年も開催を予定しています。詳細は決定次第、理研ウェブサイトなどでご案内します。ご興味のある方はぜひご参加ください。

関連リンク

2024年8月17日イベント「第30回理化学研究所里庄セミナー

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