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2016年11月30日

理化学研究所

113番元素の名称・記号が正式決定

-元素名「nihonium(ニホニウム)」、元素記号「Nh」-

理化学研究所(理研)仁科加速器研究センター超重元素研究グループの森田浩介グループディレクターを中心とする研究グループ(森田グループ)※が提案していた113番元素の元素名と元素記号が、グループの提案通り

元素名「nihonium(ニホニウム)」
元素記号「Nh」

に正式決定しました。

森田グループは、理研の重イオン加速器施設「RIビームファクトリー(RIBF)」の重イオン線形加速器「RILAC」を用いて、2003年9月から新元素の合成に挑戦してきました。2004年7月に初めて原子番号113の元素合成に成功し、その後、2005年4月、2012年8月にも合成に成功しています。

2015年12月31日には、森田グループによる113番元素の発見が国際純正・応用化学連合(IUPAC)により認定されました。それによって同グループに命名権が与えられ、2016年3月18日にIUPACへ元素名案「nihonium」、元素記号案「Nh」を提案していました。

その後、2016年6月8日から開始された5ヶ月間のパブリックレビューとIUPACによる審議を経て、日本時間11月30日午後5時(米国東部時間午前3時)にIUPACは113番元素の元素名と元素記号を「nihonium」、「Nh」とすることを発表しました。

森田グループディレクター(九州大学大学院理学研究院教授)のコメント

我々の提案した元素名「nihonium」、元素記号「Nh」が認められ、正式決定したことを大変うれしく思っております。日本発、アジア初の元素名が人類の知的財産として将来にわたり継承される周期表の一席を占めることになりました。研究グループの代表として大変光栄に思います。

基礎科学には、発見当時は思いもつかないようなものが、のちに多大な恩恵を人類にもたらした例が数多くありますが、日々の生活や産業に即時に直接的な恩恵を与えることは稀です。このような長期的で地道な基礎科学研究を支援してくださった国民の皆様、そして研究所と関係府省の皆様に改めて感謝いたします。ありがとうございます。

会見の様子

12月1日に福岡市内での記者会見に臨んだ森田グループディレクター(中央)と松本理事長(右)、
延與センター長(左)、森本チームリーダー(後)

※研究グループ(森田グループ)
理化学研究所、東京大学、埼玉大学、新潟大学、筑波大学、日本原子力研究開発機構、中国科学院近代物理研究所、中国科学院高エネルギー研究所、東北大学、東京理科大学、新潟大学機器分析センター、東京大学原子核科学研究センター、大阪大学、東北大学電子光理学研究センター、山形大学の研究者等が参加したグループ。

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