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2016年2月29日

理化学研究所

清末優子ユニットリーダーが米国科学振興協会ニューカム・クリーブランド賞を受賞

清末優子ユニットリーダー

清末優子ユニットリーダー(ライフサイエンス技術基盤研究センター)が、2014-2015年のAAAS Newcomb Cleveland Prize(米国科学振興協会ニューカム・クリーブランド賞)を受賞しました。2月12日(日本時間13日)、ワシントンD.C.で開催された米国科学振興協会の年次大会において授賞式が行われました。

ニューカム・クリーブランド賞は、米国科学振興協会の最も古い歴史を持つ賞で、1923年に制定されました [関連リンク1]。同協会が発行する科学雑誌『Science』に毎年6月から翌年5月に掲載された研究論文のうち、基礎科学の進展に深く貢献するデータや理論、広く影響を及ぼす技術的成果を発表した論文の全著者に贈られます。清末ユニットリーダーは、エリック・ベツィグ博士(米国ハワード・ヒューズ医学研究所、2014年ノーベル化学賞受賞)らとともに、新しい光学顕微鏡技術、“格子光シート顕微鏡法”を開発した論文、「Lattice light-sheet microscopy: Imaging molecules to embryos at high spatiotemporal resolution」(2014年10月24日号掲載)の共著者として受賞しました [関連リンク2,3]。本論文では、およそ20の様々な生物試料の高解像度ライブイメージングを行い、この手法の高い有用性、広い汎用性を示したことが受賞につながりました。清末ユニットリーダーは、微小管伸長と染色体の動きを蛍光タンパク質で可視化したHeLa細胞を提供し、従来の顕微鏡法では検出することができていなかった細胞分裂の詳細な様子をとらえることに成功しました。この顕微鏡法によって得られた膨大なデータを自動解析する手法の開発も進めています[関連リンク4]

清末ユニットリーダーのコメント

私が長い間待ち望んできた、生きた細胞の内部で営まれる生命活動の分子レベルでの三次元画像化を実現することができた共同研究論文で、このような歴史ある賞を共に受賞できたことを、大変嬉しく光栄に思います。この新技術を活用し、現在も共同研究を続けています。常に挑戦的で妥協を許さない彼らとの共同研究はとても刺激的で、今後のさらなる進化も期待しています。

表彰式に参加した受賞者らの集合写真

2月12日(日本時間13日)に行われた表彰式に参加した受賞者ら(清末ユニットリーダーは欠席)。中央がエリック・ベツィグ博士。左から2番目が第一著者のビーチャン・チェン博士。(写真:Boston Atlantic Photography)

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