日本で唯一の自然科学の総合研究所である理化学研究所(理研)[1]と本の可能性を追求する編集工学研究所[2]による科学道100冊プロジェクト[3]。書籍を通じて、科学者の生き方や考え方、科学のおもしろさや素晴らしさを届けることを目指し、選りすぐりの本を紹介しています。このたび、2021年度版「科学道100冊 2021」を発表します。
2017年にはじまった科学道100冊プロジェクトは、全国の書店・図書館・教育機関などでフェアが展開され、多くの人たちに科学の良書との出会いを提供してきました。たいへんご好評をいただき、2019年からは中学生・高校生を中心とした幅広い層に対して、科学の多様な魅力を継続的に伝えるべく、毎年恒例の企画としてリスタートしました。
2019、2020のフェアは、全国約500か所の図書館・教育機関・書店などで展開され、さまざまなメディアに取り上げられました。
今回発表する「科学道100冊 2021」は昨年と同様、旬のトピックなど三つの軸で選んだ「テーマ本」50冊と、時代を経ても古びない良書として選んだ「科学道クラシックス」50冊の計100冊で構成されています。
2021のテーマは、"未来エンジニアリング""脳とココロ""つながる地球"の三つです。各テーマに精通した理研の研究者が選書アドバイザーを担い、アドバイスをもとに「テーマ本」50冊を選書しました。
新型コロナウイルスの流行や、デジタルトランスフォーメーションの推進など、時代の大きな変化の中で、科学の重要性は一段と増しています。本プロジェクトが、中高生が科学に興味を持つきっかけになれば幸いです。「科学道100冊2021」は申し込みいただいた全国の公共図書館、教育機関(中学校、高等学校など)、一部大型書店で11月27日から順次展開していきます。なお、発表日現在も申し込み受け付け中ですので、ご希望の団体は「科学道100冊」特設サイトのお問い合わせからお申し込みください。
構成
テーマ本(50冊)
今が旬な科学トピックなど、三つの軸で選出。毎年異なる角度で本を選び、科学の多様な面白さを伝えます。
- "未来エンジニアリング"(16冊)
次の時代をつくるテクノロジーと、人類の行方を予見する16冊。 - "脳とココロ"(17冊)
脳が分かれば人が分かる?多方から脳とココロの謎に迫る17冊。 - "つながる地球"(17冊)
自然や社会の中で人間のエコロジー(生態系)を問い直す17冊。
科学道クラシックス(50冊)
時代を経ても古びない良書として選んだ、オールタイム・ベスト50。2019年に選出されて以来、定番となっている50冊。
- ※ ラインナップは「科学道100冊」特設サイトのラインナップまたはブックレット参照。
「科学道100冊 2021」によせて
参考リンク : 科学道100冊
テーマ本 選書アドバイザー(理研)
- 未来エンジニアリング
- 伊藤 嘉浩(開拓研究本部 伊藤ナノ医工学研究室 主任研究員)
清成 寛(生命機能科学研究センター 生体モデル開発チーム チームリーダー)
園田 翔(革新知能統合研究センター 汎用基盤技術研究グループ 深層学習理論チーム 研究員)
中村 振一郎(科技ハブ産連本部 バトンゾーン研究推進プログラム 中村特別研究室 特別招聘研究員)
中村 泰信(量子コンピュータ研究センター センター長) - 脳とココロ
- 赤石 れい(脳神経科学研究センター 理研CBS-トヨタ連携センター 社会価値意思決定連携ユニット ユニットリーダー)
磯村 拓哉(脳神経科学研究センター 脳型知能理論研究ユニット ユニットリーダー)
上口 裕之(脳神経科学研究センター 副センター長) - つながる地球
- 栗原 恵美子(環境資源科学研究センター 合成ゲノミクス研究グループ 研究員)
関 原明(環境資源科学研究センター 植物ゲノム発現研究チーム チームリーダー)
橋田 浩一(革新知能統合研究センター 社会における人工知能研究グループ グループディレクター)
蒔田 由布子(環境資源科学研究センター 合成ゲノミクス研究グループ 上級研究員)
松井 南(環境資源科学研究センター 合成ゲノミクス研究グループ グループディレクター)
- ※五十音順
展開
11月27日から順次、全国の公共図書館、一部大型書店、教育機関(中学校、高校など)で、「科学道100冊 2021」のフェアを展開します。
フェアを開催する主要都市の大型書店(一部)
三省堂書店 神保町本店/ジュンク堂書店池袋本店/MARUZEN&ジュンク堂書店札幌店/MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店/丸善京都本店/ジュンク堂書店三宮駅前店/ジュンク堂書店福岡店
- ※発表日現在も引き続き申し込みを受け付けています。ご希望の団体は「科学道100冊」特設サイトのお問い合わせからお申し込みください。
補足説明
- 1.理化学研究所(理研)
日本で唯一の自然科学の総合研究所として、物理学、工学、化学、数理・情報科学、計算科学、生物学、医科学など幅広い分野で先導的な研究を推進すると同時に、わが国の産業発展のための研究開発や成果普及も積極的に進めている。 - 2.編集工学研究所
所長・松岡正剛のもと編集工学を活用した企画・開発事業を展開。書棚空間のプロデュース、選書事業など幅広く手がける。 - 3.科学道100冊プロジェクト
理研では、先達がどのように科学に向き合ってきたかをなぞりながら、理研を一言で言い表すには、どのような言葉がふさわしいか議論を重ねてきた。そして、これまで多くの科学者たちが科学の力を信じ、社会への貢献を胸に、科学の道を歩んできたことから「科学道」という言葉をつくった。理研創立100周年となる2017年、理化学研究所と編集工学研究所は「科学道」というコンセプトを社会と共有するため「科学道100冊」プロジェクトを開始。
問い合わせ先
- ※今般の新型コロナウイルス感染症対策として、理化学研究所では在宅勤務を実施しておりますので、メールにてお問い合わせ願います。
理化学研究所 広報室 ブランディング担当
Email: riken_branding [at] riken.jp
編集工学研究所 科学道100冊担当
Email: info [at] kagakudo100.jp
※上記の[at]は@に置き換えてください。
機関窓口
理化学研究所 広報室 報道担当
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